こんなにあるよ!いろいろな栽培方法

覚えておきたい、様ざまな栽培方法。
あなたはどれに当てはまりますか?

慣行農法

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化学肥料も農薬も使う。一般的な栽培方法!

抑制栽培(よくせいさいばい)

余まき栽培(よまきさいばい)のあとにつづき、夏の終わり頃から初冬にかけての時期に栽培することを抑制栽培という。ハウスを利用する場合は収穫が冬にわたる。

半促成栽培(はんそくせいさいばい)

収穫の前進をねらった栽培で、加温をしないハウス栽培をいう。出荷期は促成栽培の出回りのあとにつづく。

促成栽培(そくせいさいばい)

収穫の前進をねらって、育苗から収穫の終わるまで、ハウスあるいは温室で栽培する方法をいい、特別な温暖地は加温しないが、ほかは加温する。出荷は冬の終わりないし、春早くから始まる。

水耕栽培(すいこう)

養液栽培の代表的な方法で、ベッドの表層または根鉢だけに培材を用いて根を液中に伸ばす方法。根に対する養液の供給と酸素の補給が重要となる。
 

遮光栽培(しゃこうさいばい)

短日処理で開花期を調節したり、強光線を一定の程度に遮(さえぎ)るために日除けをしたりする栽培をいう。シェード栽培ともいう。

施設園芸(しせつえんげい)

ビニールハウスやガラス室などの施設で、野菜や花をつくる農業を施設園芸という。近年は、換気や潅水などを機械化し自動化するなど、施設の充実が進められている。

裏作(うらさく)

主な耕作をし、その収穫後に次の作付けまでの期間を利用して他の作物を栽培すること。例えば水稲の後に大麦を作る時、水稲を表作、大麦を裏作という。

ロックウール栽培

スマートアグリ

露地栽培

自然栽培

自然のままに、耕耘も肥料も使わない栽培方法。

炭素循環農法(たんそじゅんかんのうほう)

ブラジル在住の農家・林幸美さんが考案。一般的な栽培では主な肥料はチッソだが、炭素循環農法では圃場の微生物を生かすためにチッソより炭素の施用が必要だとする。C/N比(炭素量とチッソ量の比率)の高い廃菌床やバーク堆肥、緑肥、雑草などを浅くすき込むだけで、その他の肥料はいっさいなし、それだけで虫も病気も寄らない極めて健康な作物が育つという。
微生物によって有機物が分解されるときは、C/N比によって分解のされやすさが変わる。炭素循環農法ではC/N比四〇を境に、これ以下ならバクテリア(細菌類)が、これ以上ならキノコ菌などの糸状菌が主に働くと考える。糸状菌は、いったん縄張りを確保し有機物をガードしてからゆっくり分解する性質をもっているので、一度に大量のチッソを必要とせずチッソ飢餓を起こさない。逆にC/N比が低い有機物は、急速な分解のためにチッソを一度に必要とするのでチッソ飢餓を招く原因になる。そのため炭素循環農法では、微生物などの土壌生物がもっているチッソ以外の無機態チッソは過剰と考える。一般にはこの無機態チッソが作物の肥料と考えるが、C/N比を下げて糸状菌の働きを邪魔するもとであり、病害虫発生の直接原因になると見ている。

有機農法(ゆうきのうほう)

安全で本物の農産物を作るため、農薬や化学肥料を利用しない土作りを重視した農法。

有機農業の基本的な理念は、土壌、生態系を維持し地域の物質循環を利用しつつ環境保全を行いながら生産を行う農業体系のことである。
消費者の方にしても、場合によっては有機栽培を行っている人ですらこのことを意外に知らなかったりする。
この観点から有機栽培を見た時に、化学合成農薬や化学肥料を使用していないとしても有機肥料を大量に用いて地下水に汚染を引き起こしているような場合は、有機農業としては適切ではないということも言える。←実際にある

不耕起・半不耕起(ふこうき・はんふこうき)

本誌に不耕起栽培が頻繁に登場するようになった当初(二〇年ほど前)は、水田での事例が先行した。トラクタでの耕起・代かき作業が不要という手間減らし効果や、土中に前年までの根穴構造が残ることで、根圏が酸化的に保たれるなどの利点が注目された。また、耕していない土を根が突き破っていくことで稲体内に生じる植物ホルモン的な作用が、活力の高い太い根をつくったり、茎を太くしたりする効果も確認された。

その後、米ヌカの利用や土着菌などの微生物の活用と組み合わさって、不耕起・半不耕起栽培はさらに進化する。半不耕起とは、耕耘・代かきともに表層数センチをごく浅く耕すだけにとどめるやり方で、耕耘前に入れた米ヌカやボカシ肥、それに前年の切りワラ・切り株を、微生物が働きやすい表層に集中させることができる。これはイトミミズを殖やすことにもつながり、半不耕起はトロトロ層づくりのためにも重要な耕耘法となった。

畑での不耕起・半不耕起栽培も幅広い展開を見せている。水田同様の手間減らし効果はもちろん、根穴構造が保たれた畑は排水性と同時に保水性もよくなって干ばつにも長雨にも強くなる。また全層に肥料を混ぜ込むことができないため、部分施用となり、肥料も減らせる。部会単位の不耕起イチゴ栽培や、「ナス二〇年不耕起連続栽培!」などの記事が誌面にはよく登場する。

また三重県の青木恒男さんは、多品目の直売所野菜畑で不耕起・半不耕起のウネ連続利用を展開。以前、超粘土質の水田転換畑をフカフカにしたいと何回も深く起こしていた頃は「水を含むとドロドロ、乾くとガチガチ」で扱いづらかった土が、耕すのをやめた途端「水分が安定してしっとりと均一、それでいて排水がいい」土に変わったという。前作の残渣をそのまま有機物マルチや肥料として利用できる、土中に眠った雑草のタネを起こさないので草が生えにくい、なども利点だそうだ。

不耕起や自然農法に取り組む農家はたいてい「森林土壌は人が耕さなくてもいつもフカフカ」なことを根拠にする。「上からの土つくり」は、刈り敷き・敷きワラを伝統としてきた日本の農家の実感に沿うものなのかもしれない。

トンネル栽培

早く収穫する目的で、ビニールやポリエチレンで被覆して保温する作り方をいう。大きさにより小型トンネル、大型トンネルなどといい、被覆する枚数により一重トンネル、二重トンネルなどという。
植えつけ、または種まきをしたうねに、トンネル状にビニール、ポリエチレンフィルムをかぶせる方法を「トンネルマルチ」といい、1株ごとにパラフィン紙、ポリフィルムをかぶせるものを「ホットキャップ」といいます。いずれも冬から早春にかけて寒さから作物を保護し、育ちを促進させます。割竹や鉄線などを地中にさしこみ、トンネル型やキャップのビニールのはしは、土をかけて良く押さえます。

有機物マルチ・堆肥マルチ(ゆうきぶつまるち・たいひまるち)

マルチとは「根を覆う」という意味で、作物の生育中に、根を守るために有機物を表面施用し土を覆うことをいう。有機物は大別すると、雑草草生やグラウンドカバープランツ、マルチムギなどのリビングマルチと、敷きワラや堆肥、落ち葉、モミガラや刈り草、米ヌカや茶ガラ、コーヒー粕……などの様々なものを運び込んでマルチする方法とがある。有機物は基本的に生のままでよい。
普通のポリマルチにも、草を抑えたり、地温を調節したり、水分を保持したりする効果があるが、有機物マルチや堆肥マルチはこれらの効果に加えて微生物やミミズなど小動物まで元気にしてしまうのが大きな特徴。土との接触面では、じわじわと土ごと発酵が起こって、いつの間にか土がフカフカになり、土中のミネラルも作物に吸われやすい形に変わる。マルチに生えたカビが空中を飛んだり、土着天敵や小動物のすみかになったり、空中湿度を調節してくれたりもするので、病害虫がふえにくい空間にもなる。
こうして、生育中は微生物や小動物による土壌改良・食味アップ・防除効果などが期待でき、作後は土にすき込むことで、次作のために利用できる。外で堆肥をつくって圃場に運び込み、散布する、という重労働を省略できるのもいいところ。

ヤマカワプログラム

土の煮汁といろいろまぜたお湯をぶっかけて硬盤層をやわらかくする。魔法のような方法です。