新梢(しんしょう)
新しく伸び出た枝のこと。1年枝、1年生枝と同じ。
受粉(じゅふん)
花粉を雌しべの頭につけることをいう。そして人手でつけることを人工受粉(じんこうじゅふん)といい、風や虫が媒介となってこれをやることを風媒(ふうばい)、虫媒(ちゅうばい)という。
蒸散(じょうさん)
体内の水分を、主として葉から水蒸気として体外に出すこと。
染色体(せんしょくたい)
細胞が分裂する際、核内にあらわれる棒状のもの。生物の種類によって、その形、数が一定している。子の体の細胞には、その両親から受けついだ染色体が含まれている。 染色体上には遺伝子が並んでおり、遺伝に重要な関係を持っている。
生長点(せいちょうてん)
植物の茎および根の先端にあって、もっぱら細胞分裂が行われる部分。
単為結果(たんいけっか)
受精しなくても果実ができることをいう。普通は種なしとなる。 花粉やそれにかわる物質の刺激によって、受精せずに結果するものを他動的単為結果といい、受粉やその他の刺激なしに結果する自動的単為結果(キュウリ、バナナ、イチジク、ブドウ)と区別する。
稔性(ねんせい)
受粉して種子ができることを、稔性があるという。
不稔(性)(ふねん(せい))
花器(花粉や雌しべ)が正常でないため、受粉しても種子ができない場合、これを不稔といい、この性質を不稔性という。
萼(がく)
被子植物の花被の一番外側にあって花弁をかこむ部分。ヘタ。
結球(けっきゅう)
キャベツやハクサイやレタスは、葉が集まって球をつくる。これを結球という。なお、このような性質を結球性という。
脇芽(わきめ)
葉のつけ根にできる芽。普通、葉の基部の上側にできるが、葉柄の内側に生ずるものも多い。腋芽。
花芽(はなめ)
花の「もと」が入っている芽のこと。大きく丸みを帯びた形をしている。
側枝(そくし)
「わき枝」のこと。幹や茎から直接出る枝を一次側枝、一次側枝から出る枝を二次側枝と区分することもある。
軟弱野菜(なんじゃくやさい)
ホウレンソウ、シュンギク、ミツバなど、日もちが悪く輸送性に乏しい野菜のことで、消費地に近い都市近郊で栽培される。
矮性(わいせい)
生物の体が標準の大きさに比べて小さいこと。遺伝的または病的要因による。観賞用植物や愛玩動物として、育種で作られることも多い。園芸的には主として草丈の低いことをいう。高性に対する言葉。
上根(うわね)
一般的には地表に近い部分にある根のことをいうが、ユリなどの場合は球根の上にある茎から出る根のこと。生育のための養分を吸収する大切な根なので、球根は深めに植え付ける。
根鉢(ねばち)
鉢の中などで、植物の根と、根についた土壌の集まりのことをいう。
苗を植えつける時の苗の根群が張った一定容量の土を根鉢という。鉢育苗したものは鉢の土を、苗床の場合は苗と一緒に畑に持ち込む根の張った部分をさす。
直根(ちょっこん)
細かく分かれた根が少なく、まっすぐ下に伸びている太く長い根のこと。この根をもつ植物は移植困難。
地下茎(ちかけい)
球根のうちの一種で、地下の茎が肥大して球をつくっているもの。たとえば、ジンジャー、カンナなどの球根をいう。竹のように地中に伸びている茎も地下茎という。
センチュウ対抗植物(せんちゅうたいこうしょくぶつ)
センチュウに対する有害物質を含有あるいは分泌し、土中または植物組織内外のセンチュウの発育を阻害するか死に至らせる作用をもち、その栽培や施用がセンチュウ密度の積極的な低減をもたらす植物。混植や輪作で活用する。
代表的なのはマリーゴールドやラッカセイ。そのほか、ネコブセンチュウ類に有効なクロタラリア(マメ科)やギニアグラス(イネ科)、ネグサレセンチュウ類に有効なエンバク野生種(イネ科、ヘイオーツほか)などがある。
一年草(いちねんそう)
1年以内に開花して、その一生を終わる性質を一年性(いちねんせい)といい、このような性質の草花を一年草という。
光合成(こうごうせい)
光合成は、炭素同化作用、炭酸同化作用あるいは簡単に同化作用とも呼ばれ、緑色植物が光のエネルギーを利用して、炭酸ガスと水から糖やデンプンなどのような炭水化物を合成する働きをいう。
四倍体(よんばいたい)
二倍体の植物をコルヒチンで処理すると、染色体数が倍加して四倍体となる。 通常、四倍体となると植物体が大きくなり、葉の緑も濃くなることが多い。